8月09日(木) 第45回講義は、磁気科学研究者&工学博士の岡野英幸さんに、『磁気』について教えていただきます。
　岡野さんはこれまで20年以上、磁気の効果とその作用機序に関する研究を行ってこられました。私たち生物は、進化の過程で地球に降り注ぐ地磁気(微弱な磁気) をずっと浴びてきていますが、磁気がなくなると磁気欠乏症になり、様々な病気にかかりやすくなるとされています。健康にまつわる研究には、ことに日本においては閉鎖的な部分もある中で、精力的に国際学会での発表や国際誌に論文発表を行われ、健康の分野に貢献をされています。
　将来目標を「磁気健康長寿社会」として世に働きかけていらっしゃる岡野さんから、「次世代を担う子ども達に残す『磁気と健康』」について共に学びましょう。




マーキュリーアカデミー 第45回講義 『 本物の「磁気」を知る!! 』
■ 日時:
2018年08月09日(木) 19:00～21:30 (18時45分開場)

19:00～19:10 校長挨拶
19:10～21:00 講義

■ テーマ:
本物の｢磁気｣を知る!!

『 - 磁気と健康 - 』

講師: 岡野 英幸
工学博士
埼玉大学 先端産業国際ラボラトリー磁気科学研究者

本物の「磁気｣に関して…
・磁気とは？
・磁気研究でノーベル賞、イグノーベル賞受賞!
・磁気（治療器）は効くのか？
・磁気は健康長寿につながるか？
・磁気で頭が良くなるのか？
・磁気は安全か？
・生物のもつ第六感「磁気感覚」とは？

などを知る!!

◆ 講師プロフィール
岡野 英幸（おかの ひでゆき） 

⬛︎ 工学博士
⬛︎ 埼玉大学 先端産業国際ラボラトリー磁気科学研究者
http://www.saitama-u.ac.jp/aiit/

1961年、岡山県倉敷市生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。
動物行動学を専攻、大学院時代に生物の磁気感知機構や磁気の生体影響の研究に興味を持つ。博士課程単位取得退学後、大量採用をしていた大手IT系の企業に就職しマイナンバー構想プロジェクト等に参画。
その後、バイオテクノロジーの知識を生かすため大手製薬会社等でウイルスと癌の学術研究を行う。大手磁気治療器の会社に転職。共同研究を行うために、厚生労働省国立保健医療科学院生活環境部、東京大学大学院医学系研究科医用生体工学講座、京都大学国際融合創造センター、名古屋市立大学大学院医学研究科、千葉大学フロンティア医工学センターの研究員として、磁場の生体影響に関する研究を行い、東京大学より工学博士号を取得。同時に世界保健機構(WHO) の「静磁場環境保健基準書作成」に参画。
別の磁気治療器の企業に転職、新たな共同研究を行うために埼玉大学先端産業国際ラボラトリーの研究員となる。
現在も生体磁気に関する国際学会での発表や国際誌に論文発表を精力的に行っている。



● 研究業績：
google scholorの検索サイトで下記入力：
"hideyuki okano" "magnetic fields"
 

● 主要論文：
・Okano H. Effects of static magnetic fields in biology: role of free radicals. Front Biosci. 13:6106-6125. 2008.
・Okano H. Effects of static magnetic fields on blood pressure in animals and humans. Curr Hypertens Rev. 4:63-72. 2008.
・Gmitrov J, Ohkubo C, Okano H. Effect of 0.25 T static magnetic field on microcirculation in rabbits. Bioelectromagnetics. 23:224-229. 2002.
・Nishimura T, Okano H, Tada H, Nishimura E, Sugimoto K, Mohri K, Fukushima M. Lizards respond to an extremely low-frequency electromagnetic field. J Exp Biol. 213:1985-1990. 2010.
・Xu S, Okano H, Nakajima M, Hatano N, Tomita N, Ikada Y. Static magnetic field effects on impaired peripheral vasomotion in conscious rats. Evid Based Complement Alternat Med. 2013;2013:746968
・Okano H, Kitahata H, Akai D. Effect of a gradient static magnetic field on an unstirred Belousov-Zhabotinsky reaction by changing the thickness of the medium. J Phys Chem A. 113:3061-3067. 2009.
 

● 共著：
・大久保千代次，岡野英幸. 10章2節「循環調節－静磁場の循環調節作用について－」 宮越順二 編 「電磁場生命科学」 京都大学学術出版会. 273-296. 2005.
・Ueno S, Okano H. Static, low frequency and pulsed magnetic fields in biological systems. In: "Electromagnetic Fields in Biological Systems." James C. Lin (ed). Boca Raton: CRC Press. 115-196. 2011.
・Ohkubo C, Okano H. Magnetic field influences on the microcirculation. In: “Electromagnetic Fields in Biology and Medicine." Marko S. Markov (ed). Boca Raton: CRC Press. 103-128. 2015.