12月13日(木)第49回講義は、株式会社 ジーエスアイ代表取締役の橋爪謙一郎さんに、「本物のグリーフサポート」について教えていただきます。
橋爪さんは、米国で葬祭科学を専攻し、同国の葬儀社にて働きながら実務経験を重ねていきました。その中で、日本ではまだ馴染みのない「グリーフサポート」を学び、葬儀後のカウンセリングを始めとする遺族支援を行っていきました。日本へ帰国後に(株)ジーエスアイを設立、創業以来「大切な存在を喪った方々が前向きに生きることが出来る」支えを提供するべく、「グリーフサポート」の情報発信、教育･研修、ご遺族への支援など精力的に活動していらっしゃいます。
「なぜ葬儀をするのか？」、「その時間は遺族にとってどの様な意味があるのか？」、「大切な存在を失った方にどう寄り添っていくのか」。人生で避けることのできない節目でありながら、大切なものとの離別や死別について考えることは敬遠されがちです。
日本のグリーフサポート普及の第一人者である橋爪さんから、「大切な存在を失った悲しみとの向き合い方、苦悩を抱えた人に寄り添うための人や社会のあり方」について共に学びましょう。


○ グリーフサポートって？
グリーフとは、「喪失による深い悲しみ」を意味します。ご遺族やご友人など、大切な人を亡くして、深く悲しみ苦しんでいる人がいます。グリーフサポートは、そういった内に抱えた想いに向き合い、再び、自分らしく生きる力を取り戻すことができるよう、傍らに寄り添い、支えていく支援をすることです。
(参照: (株)ジーエスアイホームページ 大切な人を亡くした方)


○ エンバーミングって？
エンバーミングは、火葬までの間、お身体が変化することなく安らかな状態を維持することができるご遺体の衛生保全処置です。
亡くなった方のお身体をきちんと整え、生前をしのぶお姿に近づけ、故人とよりよいお別れをする、貴重な時間を提供します。
この世に大切な方はもういないという現実を、しっかり受け止める。そのための時間をつくり、環境を整えることも、大切なグリーフサポートです。
(参照: (株)ジーエスアイ ホームページ エンバーミング)


マーキュリーアカデミー第49回講義『本物の 「グリーフサポート」 を知る』
- 大切な人を亡くしたとき -


■ 日時:
2018年12月13日(木)
19:00～21:30 (18時45分開場)
19:00～19:10 校長挨拶
19:10～21:00 講義

◆講義内容

『 - グリーフサポート - 』本物の「グリーフサポート」に関して…

・喪失体験について
・グリーフ、グリーフサポートとは
・なぜ、大切な人を亡くしたときに ｢儀式｣ が大切なのか
・エンバーミングとは
・1人でグリーフを抱えてしまわない社会にするためにジーエスアイが目指していること

などを知る!!

講師：橋爪 謙一郎（はしづめ けんいちろう）
■ 株式会社 ジーエスアイ 代表取締役 - GSI (Grief Support International) -
http://www.griefsupport.co.jp/


1967年、北海道千歳市生まれ。
成城大学卒業後、1994年に渡米、葬祭ディレクター全米国家試験に合格。
1998年、ホリスティックヘルス教育学修士課程を修了。米国の葬儀社にて実務を体験しながらグリーフケアを学び、カリフォルニア州エンバーマー（遺体衛生保全技術者）の免許を取得して2001年に帰国。
その後、専門学校の副校長、一般社団法人日本遺体衛生保全協会スーパーバイザー、エンバーマー育成教育機関の講師としてエンバーマー育成に従事する。
2004年、「人が人にやさしくなれる社会をつくる」ことを理念に掲げ、株式会社 ジーエスアイを設立、「グリーフサポートセミナー」の提供を開始。
離婚で子息と離れた・ペットを亡くした・身体の一部を失った等、大切なものを失った方々の深い悲しみを受け止めて支える「グリーフサポート」を、終末期から死後にかけてそのご家族やご遺族に関わる業界に取り入れるよう啓蒙している。

また、「生きる力を見つける傍らに」「答えは相手の中にある」を社の方針として、悲しみを抱えている人一人ひとりの感情に寄り添い、悲しみを乗り越えるために必要な支援を提供できるよう実践している。
加えて、そういったグリーフサポートができる人材を様々な業界で育成し、異なる業界で連携できるようなネットワークの構築にも力を入れている。

著書
『エンバーマー』橋爪謙一郎著 祥伝社
『お父さん、「葬式はいらない」って言わないで』橋爪謙一郎著 小学館101新書